キャリアカウンセリングとは
数あるカウンセリングのなかでも日本で最近注目されている一つにキャリアカウンセリングがあります。
アメリカでは100年以上の歴史があるキャリアカウンセリングですが、日本では20世紀末ごろから関心を持たれ始めて最近注目を集めています。
そんなキャリアカウンセリングの歴史や理論、重要性について紹介していきます。
キャリアとは
まずキャリアカウンセリングのキャリアとは何なのかですが、日本ではキャリアという概念が統一されていません。研究者やカウンセラーによって捉え方は様々ですが、一般に狭義のキャリアでは職業、職務、職位、履歴、進路を示します。そして広義のキャリアでは生涯、生き方、その表現の仕方を示します。
このようにキャリアは職業や進路だけでなく生き方そのものと幅広い概念になっているのです。そのため人生を意味するライフを冒頭に加えライフキャリア、キャリアカウンセリングをライフキャリアカウンセリングとも表現されるようになっています。つまりキャリアカウンセリングは職業部分に重点を置いているが、相手の人生を視野にいれたカウンセリングなのです。
需要
キャリアカウンセリングにはどういった需要があるのでしょうか。環境の変化によりキャリアカウンセリングの需要が高まることが多いです。この項目では3種類の環境変化に対してのキャリアカウンセリングの需要を紹介します。
平均寿命が延びて日本が超高齢社会
総人口に占める65歳以上の占める割合を高齢化率というのですが、この高齢化率により高齢化社会、高齢社会、超高齢社会に分けることができます。高齢化率7~14%は高齢化社会、14~21%は高齢社会、21%以上で超高齢社会となります。日本は1970年に高齢化社会、1995年に高齢社会、2007年に超高齢社会となりました。これからも高齢化率は上がっていくでしょう。
高齢化が進むとキャリアカウンセリングは何故需要が上がるのでしょうか。高齢者の割合が増えると若者だけでは成り立たなくなるため、高齢者の能力開発やセカンドキャリア開発に力を入れる必要があるため需要が上がります。そして高齢者が生きがい、働きがいを持つことにより世の中の活性化が狙えます。
日本の少子化
少子化により若者の割合が減り、若者は貴重な人材となっています。キャリアカウンセラーのサポートにより、学生時代から自分のキャリアについて考えることは貴重な若者を育成するうえで大切なこととなります。キャリアカウンセリングにより自分によりあった道を選択することができるからです。また、社会進出を目指す女性をキャリアカウンセリングによりサポートすることで、少子化による労働者減少を和らげることができます。
経済の変化による失業者増加
倒産、リストラ、早期退職、などによりキャリアカウンセリングが必要な人が増えています。カウンセリングは労働者と職業のミスマッチを防ぐことができ、失業者が再び失業する可能性を下げることができます。キャリアカウンセリングを積極的に行なうことにより、適材適所の職業に就けるようになります。それにより、失業率の低下や少子化による労働者減少を和らげることができるのです。
このような環境変化によりキャリアカウンセリングの需要は高まっています。そんなキャリアカウンセリングについて学んでいきましょう。