終わりに -キャリアカウンセリングに求められるもの

現在のように社会環境の変化が激しく、変化のスピードも非常に速い中で人々のライフキャリアに関する相談に対応するためには、キャリアカウンセラーは多くの知識、情報、スキル、様々な経験など非常に多くのものが要求されます。
プロのキャリアカウンセラーになるためは、以下のような条件を満たしていく必要があります。

  • キャリア理論、キャリア発達理論などキャリアに関する知識を有する。
  • キャリアカウンセリングの知識やスキルを持つ。
  • 心理学や行動科学に関する基本的な知識を有する。
  • 経営や人事制度、労働管理、人的資源管理、人材開発、能力開発などの分野に関する知識を持つ。
  • メンタルヘルスの知識を持つ。
  • 多様な人々へ対応できる。
  • 倫理上、法律上の問題の理解できている。
  • キャリア開発支援のネットワークを持つ。
  • アセスメントができる。
  • コンピュータを利用できる。
  • 労働市場情報と情報資源を活用できる。
  • 就職活動支援のスキルを持っている。
  • 研修や訓練ができる。
  • キャリア開発プログラムの実施と管理ができる。
  • キャリア開発の普及と宣伝活動ができる。

このような条件を見てしまうと、「私には無理だな…」「自分がキャリアカウンセラーを目指してはいけないかもしれない」と尻込みしてしまうかもしれません。
ですが、どのようなプロも最初は素人であったことを忘れてはいけません。
キャリアカウンセラーの存在意義は、人々のキャリアを支援することです。キャリアは人の人生において重要な側面を占めるからこそ、自身のアドバイスやカウンセリングの対応次第でクライアントの人生に大きな影響を与えることができます。やりがいと同時に責任を伴う重大な行為ですから、軽い気持ちでキャリアカウンセリングを行ってはいけません。ですが、人は話を聞いてくれる存在を必要としているからこそ、キャリアカウンセラーに相談する人がたくさんいるのです。
これまで学んできたスキルはもちろん大切ですが、大前提となるのは「この人のキャリアの役に立ちたい」という素直で純粋な気持ちです。
様々なテクニックを身につけていくと同時に、たくさんの経験をしなければキャリアカウンセラーとして熟達していくことはありませんので、そのような真摯な気持ちで実際に踏み出してカウンセリングを行っていくことが欠かせません。
まずは身近な人へのキャリアカウンセリングできるようになることを目標としてみるといいでしょう。

途中のコラムでもお伝えしたしたように、資格はこれからの活用が大切です。
また、より使える生きた知識にしていくためにも、関連する知識を学んでより深い理解をしていくことも必要になってきます。
セミナー講師&教室開催マスター特別講座で仕事への生かし方を学習して、実際に先生として活動を始めてみたり、
様々な関連資格を取得して理解を深め、より使える知識にして自分自身の生活を豊かにしたり、人にもっと上手に伝えられるようにしたりと、これからもっとたくさん学べることも、素敵なこともたくさんあります。

学んだことを生かして、「キャリアカウンセリングスペシャリスト」としてキャリアカウンセラーの第一歩を踏み出していきましょう。